
◆解体から更地へ
いよいよ家づくりが動き出した最初のステップは、古い建物とブロック塀の解体でした。
重機が入り、ガラガラと音を立てて壊されていく光景には少し寂しさもありましたが、その先に広がる未来を思うと期待が膨らみます。
数日後、更地となった土地に立った時は、想像以上に広く見えて「ここに本当に30坪の家が建つのか」と不思議な感覚になりました。あの瞬間、家づくりが現実のものになったと強く実感しました。

◆セルフ地鎮祭
更地となった後に行ったのが セルフ地鎮祭 です。
ハウスメーカーの方と家族で、酒・塩・米を撒いて工事の安全と家族の繁栄を祈願。簡易的な儀式でしたが、心を込めて行ったことで「ここから新しい暮らしが始まるんだ」と気持ちが引き締まりました。

◆境界の木と落ち葉問題
土地を購入した時から気になっていたのが、裏にあった柿の木です。枝がこちらの敷地に入り込んでいたので売主に相談しましたが、結局対応してもらえないまま契約が進みました。
その後、工事中にハウスメーカーへお願いして枝を切ってもらいましたが、隣地は空き家で持ち主とも連絡が取れず、根本的な解決には至らず…。結果として、建物が完成してから秋を迎えると落ち葉が屋根や庭に落ち、掃除が大変になってしまいました。
「土地購入の段階でしっかり解決しておけばよかった」というのが今でも残る後悔です。これから家を建てる方には、境界の木や隣地の状況を必ず確認しておくことをおすすめします。
◆基礎工事と上棟
地縄を張り、基礎工事がスタート。鉄筋が組まれ、コンクリートが流し込まれていく様子を見て「家の命」ともいえる部分が少しずつ形になっていくことに安心感を覚えました。
そして迎えた 上棟の日。大工さんたちの息の合った作業で、柱や梁がどんどん組み上がり、夕方には家の骨組みが完成。クーラーボックスに飲み物を詰めて差し入れたり、ビールや柑橘系のお酒を手土産に用意して職人さんに渡したり。家族にとっても感謝と感動に包まれた特別な一日になりました。

◆家族の思い出「手形式」
上棟から数日後には、家族で柱に手形を押す「手形式」を行いました。
子どもたちの小さな手、大人の大きな手、それぞれの跡が柱に並ぶ姿は「この家は家族みんなのものだ」と実感させてくれる瞬間でした。今でも写真を見るたびに心が温かくなる、大切な思い出です。

◆電気配線の確認
工事の後半で特に苦労したのが 電気配線の確認 でした。
間接照明のコンセント位置を横向きに依頼していたのですが、一部が縦向きになってしまい「直せない」と言われた時は正直残念な気持ちに…。家づくりでは細かい部分まで何度も確認が必要だと学びました。
◆クロス・床・外壁の仕上げ
床が張られ、クロスが貼られ、外壁が完成していく過程は「完成が近づいている!」という高揚感に包まれる瞬間の連続でした。仮設階段を上って2階を見学したり、屋根の太陽光パネルを確認したり、現場を訪れるたびに家族のワクワクが高まっていきました。
職人さんへの感謝も忘れず、現場へ行くたびに飲み物を差し入れるのが我が家の小さな習慣に。現場の空気が少し柔らかくなり、交流の楽しさも感じられました。

◆近隣への挨拶
工事前には近隣の方々へも手土産を持って挨拶へ伺いました。
「しばらく工事でご迷惑をおかけします」と伝えておいたことで、安心して工事を進められたと思います。家を建てる上で、こうした人との関わりもとても大切だと感じました。
まとめ
解体から更地、セルフ地鎮祭、上棟、手形式、電気確認、クロス仕上げ、そして境界の木や落ち葉問題…。
喜びも苦労も後悔も、すべてが「家づくりの物語」となりました。
完成した今となって振り返ると、あの一つひとつの出来事がこの家への愛着を深め、家族にとってかけがえのない時間になったと実感しています。
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