ホテルライクを叶える照明とコンセント計画

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■ 電気打ち合わせは暮らしを想像する作業だった

家づくりの中で、思った以上に時間を取られ、悩んだのが「電気の打ち合わせ」でした。
間取りやオプションは目に見える形があるので比較的イメージしやすいのですが、照明やコンセントは「実際に暮らしたときの動線」や「日常の習慣」を頭の中でシミュレーションしないと決められません。

「ここに照明が必要か?」
「コンセントは足りるのか?」
「色合いをどう統一すればホテルライクに見えるか?」

図面上の小さな点や四角を見ながら延々と考える作業は、正直かなりハードでした。でも、ここでの選択が完成後の快適さやデザイン性に直結するのも事実。特に“ホテルライク”を目指す僕たちにとって、電気計画はただの実用性だけでなく、「空間の雰囲気」を左右する大事な打ち合わせでした。


■ 色合いを揃えることの大切さ

まず大変だったのは「色合いをどうするか」という問題でした。
スイッチやコンセント、照明器具のカバーなどは標準だと白が多いのですが、内装を黒・グレー・白で統一している僕たちにとって、真っ白なスイッチが並ぶのは少し違和感がありました。

最終的に、目立つ場所にはデザインコンセントや黒系のものを採用。リビングやキッチンなど来客の目に触れる部分は、空間に馴染むよう色を調整しました。逆に寝室や子ども部屋など目立たない場所は標準の白でまとめてコストを抑える。こうした小さな取捨選択の積み重ねで、全体の雰囲気を壊さないよう工夫しました。


■ 間接照明と折り下げ天井

リビングの一番のこだわりは「折り下げ天井+間接照明」でした。
ホテルのロビーやラウンジでよく見るような、天井から柔らかく広がる光。これを自分の家でも再現したいと思い、折り下げ部分に照明を仕込むプランを採用しました。

間接照明を取り入れると、照度そのものは落としても空間が広く感じられ、落ち着きが出ます。夜に照明を落として間接照明だけを点けると、まさにホテルにいるような非日常感。暮らしの中で気持ちを切り替えたいときに役立っています。

また、当初は「テープライトで雰囲気を出そう」と考えていたので、コンセントだけを事前に仕込む工夫もしました。将来的に気分を変えたくなったとき、自分で追加できるよう余白を残しておくのも、電気計画の大事なポイントです。


■ トイレ照明のちょっとした遊び心

トイレの照明もこだわった部分です。
標準の位置に照明を付けると、ただ「明るいだけ」になってしまうのが嫌で、あえて位置をずらしました。そこに選んだのは、アクア風の照明。水のゆらめきを感じるような柔らかい光が、小さな空間を少しだけ特別なものにしてくれます。

トイレは毎日必ず使う場所。だからこそ、わずかな工夫で気分が変わる。これは小さいけれど、やってよかったこだわりのひとつでした。


■ コンセントは「標準じゃ足りない」

照明計画以上に頭を使ったのがコンセントの配置です。
標準の数では絶対に足りないと感じたので、とにかく暮らしをシミュレーションしながら一つひとつ追加しました。

  • リビング → テレビ、掃除機、加湿器、季節家電などを想定して3か所追加
  • キッチン背面収納 → 電子レンジや炊飯器、コーヒーメーカーなどを考え、3か所追加。細長いデザインコンセントを採用して見た目にもスッキリ
  • パントリー → 下段に2か所。ホットプレートやホームベーカリーなど、時々使う調理家電を収納しながら使えるように
  • 子ども部屋 → それぞれ1か所ずつ。勉強机や充電器用に必須
  • 主寝室 → ベッドサイドに1か所追加。スマホ充電や照明用に
  • ウォークインクローゼット → 1か所。掃除機の充電やアロマディフューザーに使えるように
  • 洗面カウンター上 → 1か所。電動歯ブラシやドライヤー、ヘアアイロンなど、実際に暮らすと必須になる場所
  • 玄関 → 新しく追加はしなかったものの、位置には強くこだわりました。アロマや季節の飾りを置いたときに自然に使えるように計画

住んでみて思うのは、やっぱり「コンセントは多めにして正解」ということ。余って困ることはないし、逆に足りないと延長コードだらけになってせっかくのホテルライクな雰囲気が台無しになります。


■ キッチン照明の追加

キッチンは標準のままだと暗く、料理をするには物足りませんでした。
そこで手元をしっかり照らせる照明を追加。明るさだけでなく、色温度も考え、料理が美味しく見える光を意識しました。結果として、機能性もデザイン性も両立できた空間になったと思います。


■ 打ち合わせの大変さと得られた満足感

電気の打ち合わせは、他のどの打ち合わせよりも「暮らしを具体的に想像する力」が求められました。
図面の上では小さな丸や四角でも、実際の生活では「ここにあってよかった」と毎日のように実感する場所ばかりです。逆に妥協していたら後悔していたかもしれません。

色合いを揃える。照明の位置をずらす。コンセントを追加する。将来を見越して仕込みをしておく。――その一つひとつの判断が、ホテルライクな暮らしを叶えるための土台になりました。


■ まとめ:ホテルライクは小さな工夫の積み重ね

「ホテルライクを叶える照明とコンセント計画」は、派手な設備を入れることではなく、小さな工夫の積み重ねでした。
照明の色合いや配置で雰囲気を整え、コンセントを暮らしに合わせて増やす。見た目と使い勝手を両立させることで、30坪という限られた広さでも“ホテルのような快適さ”を実現できたと思います。

電気打ち合わせは地味で大変。でも、終わってみれば「ここまで考えてよかった」と心から思える工程でした。これから家を建てる人には、「照明とコンセントにどれだけ向き合うか」が、暮らしの質を決めると伝えたいです。


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